税務ニュース 平成20年6月

今月のテーマ : 外形標準課税、リース、事業税


今月の掲載内容は以下の通りです。 ◆新事業税率・地方法人特別税・地方法人譲与税について ◆法人事業税の外形標準課税の取扱いについて ◆リース資産の少額減価償却特例適用について 詳細は以下のとおりです。 ◆新事業税率・地方法人特別税・地方法人譲与税について <内容> 地方分権の推進とその基盤となる地方財源の充実を図るため、 消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの間の暫定措置として、 法人事業税(所得割・収入割)の一部を分離し、地方法人特別税及び地方法人特別譲与税の仕組みが創設されました。 平成20年10月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 1.法人事業税の新税率  @ 外形対象法人(所得割):2.9% (現行7.2%)  A 外形対象外法人(所得割):5.3% (現行9.6%)  B 収入金額課税法人(収入割):0.7% (現行1.3%) 2.地方法人特別税  納税義務者・・・法人事業税(所得割又は収入割)の納税義務者  課税標準・・・標準税率により計算した所得割額又は収入割額  税率・・・  @付加価値割額、資本割額及び所得割額の合計額によって法人事業税を課税される法人の所得割額に対する税率 148%  A所得割額によって法人事業税を課税される法人の所得割額に対する税率81%  B収入割額によって法人事業税を課税される法人の収入割額に対する税率81% 3.地方法人特別譲与税  地方法人特別税の創設に伴い、地方法人特別税の税収の全額を人口等一定の基準により都道府県へ譲与することになります。  地方法人特別税は、地方消費税の1%相当額(2.6兆円)が確保されるように税率が算出されています。  法人の事業税の税率設定においては、平成20年度地方財政計画の法人事業税収(5兆8,265円)をベースに、  法人事業税収(3兆2,265円)と法人の事業税の減収分(2.6兆円)の比率(55.4%:44.6%)を求め、  法人の事業税にかかる今回の税率を算出しています。

 

現行税率

新事業税率

地方法人特別税率

計算式

@外形対象法人

7.2

2.9%

148

7.2%-2.9%/2.9%

A外形対象外法人

9.6%

5.3%

81%

9.6%-5.3%/5.3%

B収入金額課税法人

1.3%

0.7%

81%

1.3%-0.7%/0.7%

 
 新しい法人事業税と地方法人特別税を合わせた税負担が、
 現行の法人事業税の負担を上回らないように税率が設定されているので、
 法人の税負担は今までと変わらないこととされています。

 ただし、申告書の様式が変更されているので、申告書作成の際には注意が必要です。  
     
                                        〜税務通信No.3021号〜

◆法人事業税の外形標準課税の取扱いについて
<内 容>
 5月税務ニュースでお伝えしております外形標準課税のリースに係る支払・受取利息の取扱いについて、
 「契約書等」ではなく「利息配分表等」に元本と利息相当額が明記されている場合、
 その利息部分が付加価値額に含まれるか否かは各地方自治体に判断がゆだねられている、
 と記しましたが、週刊税務通信が大都市を中心にその取扱いについて確認したところ、
 多くの団体が会計の要請等に応じて企業が入手する利息計算明細書の類は「契約書等」に該当し、
 付加価値額に含める考えであることが明らかになりました。

 企業の担当者は決算の際に留意が必要となります。
                                         〜税務通信No.3020号〜

◆リース資産の少額減価償却特例適用について
<内 容>
 平成20年4月1日以降締結のリース取引のうち、
 所有権移転外リース取引にあたるリース資産は売買取引となり、
 リース期間定額法で減価償却することとされ、リース資産は法人税法にかかる規定において、
 減価償却資産の即時損金算入規定等から除外されました。

 (平成19年度の税制改正にて10万円未満や使用可能期間1年未満の資産を一時損金算入できる
 「少額減価償却資産の取得価額損金算入」(法令133条)、
 20万円未満の資産を3年で全額損金算入できる「一括償却資産の損金算入」(法令133条の2)
 の2つの規定で、リース資産が適用除外となりました。)

 上述のとおり、法人税法においてはリース資産の即時損金算入制度はなくなりましたが、
 租税特別措置法においては、中小企業者を対象とした「中小企業者等の少額減価償却資産の特例」(措法67条の5)が、
 平成20年度改正で適用期限が2年延長され、平成22年3月31日までの取得分にまで適用可能となりました。

 ただしこの特例は、購入の場合の減価償却資産と同様に、取得等し、事業用に利用した事業年度において、
 取得価額相当額であるリース料総額を損金経理しなければ適用できません。

 つまり、リース期間に応じて月額リース料を支払うという、
 通常のリース取引の支払方法は適用できませんので、注意が必要となります。

 また、取得価額30万円未満か否かの判定は、1契約で判断するのか、1つの資産で判断するのか、
 重要なポイントとなってきますが、リース資産の取得価額は契約単位とはされておらず、(措基通7-6の2-9)、
 取得価額判定の単位は通常取引される単位と扱われることから(措通67の5-2)、
 契約ではなく、資産の取引状況で判断することになるようです。

                                          〜税務通信No.3019号〜





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