税務ニュース 平成20年3月

今月のテーマ : 特殊支配同族会社、事業承継、棚卸資産評価方法


今月の掲載内容は以下の通りです。 ◆非上場株相続税納税猶予のベースとなる事業承継円滑化法 ◆特殊支配同族会社の基準所得金額再計算と税務調査 ◆棚卸資産評価方法の変更承認申請期間 詳細は以下の通りです。 ◆非上場株相続税納税猶予のベースとなる事業承継円滑法 <内 容> 政府はこのほど,一定の要件に該当する非上場中小企業経営者の相続人の 総合的支援の基礎となる,「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案」 いわゆる事業承継円滑化法を2月第1週に国会へ提出しました。 また,事業承継関連税制では相続財産である非上場株式に対する相続税額の納税猶予が認められます。 ただし,同法案が定めるのは@一定の要件に該当する中小企業で後継者となる者が旧代表者から 相続等する株式の価額は民法に定める"遺留分"に含めないこととする旨を相続人間で合意することが出来る旨, 及び,Aその合意が経済産業省令で定める事業承継円滑化のためのものであることの確認にとどまっており, B納税猶予という税法の手当自体は,来21年度税制改正で手当てされたうえで, 本年10月に遡及して適用される予定です。                                       〜税務通信No.3003号〜 ◆特殊支配同族会社の基準所得金額再計算と税務調査 <内 容> 法人の3月決算が控えています。 とりわけ,今年が第2回目の申告となる特殊支配同族会社の特例では, 基準所得金額が引上げられたことと裏腹の関係で,ひと度申告ミスが発生すれば その損害は相当大きなものになると想定されます。 さらに,この度確認したところによれば, 税務調査で過年度分の法人申告漏れが把握された場合には, 該当年分の基準所得金額の"再計算"を行う必要も生じます。                                        〜税務通信No.3006号〜 ◆棚卸資産評価方法の変更承認申請期間 <内 容> 平成20年4月1日以後開始事業年度から『棚卸資産会計基準』が強制適用されることにより, 企業会計の上では,棚卸資産の評価方法は新たな評価方法(いわゆる低価法)に一本化されます。 その一方で,企業の多くは現在,税法上の棚卸資産評価方法として原価法を採用しているため, 平成20年4月1日以後開始事業年度からも税法上原価法のままだと, 企業会計と税法上の評価方法が一致せず申告調整の問題が生じることになります。 この問題を生じさせないためには,税法上の棚卸資産評価方法を原価法から低価法に変更する必要がありますが, この際に留意したいのは,変更承認申請書の提出期限が「事業年度開始の日の前日」までと規定されている点です( 法令30 )。 というのも,仮に,現行,税法上の棚卸資産の評価方法として「原価法」を採用している3月決算法人 (会計基準強制適用会社)が,平成20年4月1日以後開始事業年度から 「低価法」に変更しようとする場合は,今年の3月31日(月)までに, 『棚卸資産の評価方法の変更承認申請書』を所轄の税務署長に提出する必要があり, 現段階では提出期限まで残すところ1ヶ月弱しかないからです。 また,税法上は棚卸資産の評価方法を変更する場合,変更承認申請書を提出したからといって 必ずしも変更が認められるわけではないですが, 会計基準の強制適用により棚卸資産の評価方法を変更するという理由は, 概ね妥当なものとして認められます。 したがって,いったん棚卸資産の評価方法を採用した場合, 3年を経過するまでは,特別な理由があるときを除き変更は認められないとする取扱いの適用はなく ( 法基通5−2−13 ),棚卸資産の評価方法を変更してから3年を経たない企業や, 会社設立時から3年を経ない企業等にも変更は概ね認められることとなります。                                      〜税務通信No.3007号〜
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