税務ニュース 平成19年12月
今月のテーマ : 減価償却、個人住民税、リース
今月の掲載内容は以下の通りです。
◆ 組織再編と新減価償却制度の適用関係
◆ 個人住民税による住宅ローン控除制度
◆ リース期間定額法
詳細は以下の通りです。
◆組織再編と新減価償却制度の適用関係
<内 容>
平成19 年度の税制改正においては、適格組織再編によって、移転する減価償却資産についても、
新しい減価償却制度の適用に関する法令通達の整備が行われています。
具体的には、まず、適格合併等により、被合併法人等から既に償却累積額が償却可能限度額に達している
減価償却資産の移転を受けた場合には、合併法人等においては、
適格合併等の日の属する事業年度から5年均等償却を開始できることとされています。
また、適格分社型分割等により移転を受けた減価償却資産が、分割法人等において、
平成19年3月31日以前に取得されたものである場合には、適格分社型分割等が平成19年4月1日以後に行われたとしても、
分割承継法人等において新たな償却方法は採用できないこととなります。
◆個人住民税による住宅ローン控除制度
<内 容>
総務省は10 月末日、個人住民税による住宅ローン控除制度(地法附則5 条の4)
に係る申告書の記載要領を作成し各自治体に通知致しました。
この控除制度は自動的に適用されず、適用者自身が各市区町村に申告書を提出することによって、
はじめて適用されるもので、この控除制度の適用を受ける場合には毎年申告書を提出しなければなりません。
申告書自体は平成19年度改正の法令の公布・施行時期に公表されていましたが、今回作成された記載要領は、
申告書と同様に所得税の確定申告を行なう者用と,確定申告を行なわないサラリーマン用の2 種類あり、
サラリーマン用の記載要領では源泉徴収票や確定申告書に記載された額をなるべく利用できるように作成されています。
さらに、記載要領と申告書については原則として、適用者自身が入手しなければならず、しかも、申告書については、
既に入手可能な地域もあれば、準備段階の地域もあり、入手できる時期は市区町村でまちまちであることが明らかになりました。
◆リース期間定額法
<概 要>
リース取引は、平成20 年4 月1 日以後契約分から税法上全て売買取引とされるため(法法64 の2)、
税法上取得したものとみなされるリース資産については減価償却が行われますが、
その償却方法は「リース期間定額法」に限定されています(法令48 の2@六)。
<リース期間定額法>
リース期間定額法とは、「(リース資産の取得価額−残価保証額)×当期のリース期間の月数/リース期間の総月数」
の算式で償却限度額を求める方法で、残存価額はゼロ円です。平成20年4 月1 日以後契約分のリース資産にのみ適用されます
(法令48 の2@カッコ書き)。
例えば平成20 年4 月1 日以後に契約をしたリース取引のリース料総額が1,000 万円、
リース期間が10 年、残価保証額がゼロ円である場合には、100 万円が毎期の償却限度額となります。
<留意点>
企業会計の上では、リース資産に係る償却方法はリース期間定額法に限定されておらず、級数法、
定率法等を採用することも可能とされています(適用指針28)。
もっとも、@仮に企業会計上、リース期間定額法以外の方法を選択適用した場合は、
会計上・税法上の償却限度額が異なってくるため、申告調整の問題が生じることとなります。
A会計基準が強制適用されない中小企業等の場合は、
賃借料を償却費とみなす規定の適用によって損金算入額について申告調整の問題が生じることとなります。