税務ニュース 平成19年11月

今月のテーマ : 地震保険料、償却資産申告書、特定同族株式贈与、減価償却


今月の掲載内容は以下の通りです。 ◆ 地震保険料と長期損害保険料は有利な保険料の選択が可能 ◆ 償却資産申告書の1月1日帳簿価額は従来どおり記載 ◆ 相続時精算課税と小規模宅地特例の適用関係に注意 ◆ 法人税確定申告書の提出期限延長特例と償却変更申請書の届出期限 詳細は以下の通りです。 ◆地震保険料と長期損害保険料は有利な保険料の選択が可能 <内 容> 国税庁は、納税者からの照会に対して回答した事例等をとりまとめている質疑応答事例の中で、 「地震保険料控除に関する経過措置」について取扱いを明らかにしました。 これは、平成19年分以後、5万円を限度として、地震等による損害を対象として支払った保険料等の金額の合計額を、 その年の総所得金額等から控除することができる地震保険料控除について具体的な計算事例により説明したものであります。 事例では、地震保険料と長期損害保険料の両方を支払っている場合には、 選択により、有利となる保険料の控除を受けられることが示されております。 ◆償却資産申告書の1月1日帳簿価額は従来どおり記載 <内 容> 償却資産に申告実務については、減価償却制度の改正等に伴う事務負担増を避けるため、 理論帳簿価額の申告を不要とすべきとの提言がされていましたが、 この申告事項を規定しています地方税法施行規則(総務省令)の改正は、当面は、行われないこととなりました。 したがって、平成20年1月の申告においては従来どおり「償却資産申告書」に理論帳簿価額を申告する必要があります。 この帳簿価額は法人税法の計算によるため、制度の取扱い上は、 減価償却制度の改正を織り込んで平成20年1月1日時点の帳簿価額を計算しなければならないことになります。 ただし、帳簿価額と評価額の比較制度はいずれ廃止される方向にあることから、 減価償却制度改正に対応した帳簿価額を記載することが、現実にどこまで求められるかといった点で疑問が残ります。 この点については比較制度の根拠規程である地方税法第414条が削除されれば決定価格は評価額だけになることから、 現実的な対応としましては、平成20年1月申告の帳簿価額は旧減価償却制度のままの従来システムで計算するという方策も考えられます。 ◆相続時精算課税と小規模宅地特例の適用関係に注意 <内 容> このほど公表された措置法通達の改正について解説した資産課税課情報(あらまし)では、 相続時精算課税制度において特定同族株式贈与の特例を受けている場合には、 小規模宅地特例の適用はないとした取扱いについて、死亡した贈与者から相続等により財産を取得したすべての者は、 小規模宅地等の特例の適用を受けることはできないことが明らかにされました。 自社株の精算課税贈与を受けた者でなければ、相続時に小規模宅地特例の適用があるのではないかといった見方もされていたところでありますが、 通達とその説明により、すべての相続人について小規模宅地等の特例は適用されないことが明示されました。 適用に当たっては十分な検討が必要であると指摘されています。 ◆法人税確定申告書の提出期限延長特例と償却変更申請書の届出期限 <内 容> 減価償却制度の大幅な見直しに伴い、償却方法の変更届出書の提出期限については、改正後初年度の特例が設けられています。 改正法施行日である平成19年4月1日以後、最初に終了する事業年度で選定した償却方法を変更しようとする場合についてのみ、 その事業年度の確定申告書の提出期限までに届け出れば、届出書の提出をもって変更承認があったものとみなされます。 これに関して、法人が確定申告書の提出期限の延長特例を受けている場合については、 経過措置による届出書の提出期限も延長された申告書の提出期限ということになります。 特例を定めた政令附則には申告書の提出期限とだけあるため、延長の適用の有無についての疑問もあったようですが、 延長特例を受けていれば、申告書の提出期限が延長後の期限となるため、この届出書の提出期限も延長されることになります。
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